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2011年度全国総合体育大会階級別速報(展望と講評)vol.6

決勝の見所 » 8月15日

ピン級
中嶋 憂輝(奈良県/王寺工業) VS 井上 拓真(神奈川県/綾瀬西)
スーパールーキーの1年生同士の対決が高校最高峰のリングで実現する。中嶋は攻防ともハイレベルなボクサーパンチャー、鋭いリードブローで間合いを保ち右ストレート、左フック、ボディで切り崩してくる。一方は井上兄弟の弟、拓真。こちらも前評判通りの安定感あるボクシングで勝ちあがってきた。予想はまさに五分。中嶋のハイクオリティなボクシングか、井上の高速コンビネーションか。すでに国際経験も重ね、“世界”を目指す俊英2人の対戦は新時代の幕開けになるであろう。
ライトフライ級
田中 亮明(岐阜県/中京) VS 井上 尚弥(神奈川県/相模原青陵)
超高校級の実力を備え5回目の全国優勝を目指すプレジデントカップ(インドネシア)金メダルの井上に、昨年の国体決勝で井上と好試合の末に惜敗した田中が再び挑む。前回は前半の競り合いから勝ちを急いだ田中が隙を突かれて敗れたが、準決勝では最後まで冷静にカウンターを合わせるなど成長した戦いを見せており、目の離せない攻防兼備の好試合が期待できる。
フライ級
市村 蓮司(京都府/南京都) VS 松本 亮(神奈川県/横浜)
決勝にはスピーディな俊才 市村が上がってきた。相手の打ち終わりを一瞬のタイミングで見切り、パンチを合わせる能力は非凡。しかし、相手は鉄壁のガードと超高校級の攻撃力を持つ高校スターの一人である松本。この松本に対して、市村が集中力を切らせず最後までさばけるかが勝敗の分かれ目である。市村の強気な姿勢は良いが、正面から打ち合うと松本の相手の心身を削るパワーボクシングに飲み込まれる危険もある。フライ級高校No.1を決める試合が行われる。
バンタム級
奈良 楓也(静岡県/飛龍) VS 橋垣 柊人(兵庫県/西宮風香)
サウスポーどうしの決勝の組み合わせとなった。奈良はガードが固くタイミングの良い左ストレートと右フックを武器とする好選手である。準決勝ではボディを中心にプレッシャーをかける佐久間(福島)に対して主導権を奪われることなく勝利した。一方の橋垣は長身で距離感に長けた選手で、準決勝も坂口(千葉)との対戦で坂口のスピードのある攻撃にもペースを崩されることなく確実なボクシングを見せた。橋垣に対して奈良が自分の距離に持ち込むことができるか、両者どちらの距離で試合が展開されるかが勝敗の分かれ目となろう。
ライト級
正木 修也(大阪府/興国) VS 藤田 健児(岡山県/倉敷)
安定王者藤田の完成度の高いテクニックを、同じく上手さを併せ持つ正木の技術で崩すことができるかが見所になる。高校生離れした技術を持つ藤田は、準決勝で阿部(北海道)を完封するなど、その戦い方に隙はない。山部(熊本)の小さな隙を突いて技術戦を制した正木の積極的な戦い方で、藤田の穴を突いてけるかが鍵になる。高いレベルの技術戦が期待できる。
ライトウェルター級
金城 大明(沖縄県/那覇) VS 高見 良祐(埼玉県/花咲徳栄)
金城が予選からどんどん調子をあげてついに決勝のリングに辿りついた。打撃戦の中で角度を利かせた右フック、左カウンターで各ラウンド終盤に打ち勝つパターンを構築している。対するは準決勝で昨年王者の高橋に土をつける大金星をあげ勢いにのる高見。前日のように先制し金城を慌てさせ、相手の勝ちパターンを崩す、理詰めのボクシングを見せることができるか。中量級らしい迫力ある攻防がみられるはずである、好ファイトを期待したい。この階級で下馬評No.1であった高橋(京都)は連覇を逃したものの試合後のリングマナーはすがすがしく好感がもてた。
ウェルター級
高田 侑典(大阪府/興国) VS 高江洲 正達(沖縄県/沖縄尚学)
高田と高江洲はともにオーソドックスの選手である。高田は左ストレートでペースを握り、思い切った右ストレートで積極的なボクシングを見せる。準決勝でも沖島(福岡)にプレッシャーをかけながらポイント勝ちした。一方の高江洲はリードでペースを掴みながら、的確にパンチを上下へ打ち分ける。準決勝の江川(新潟)との試合で見せたような要所でまとめる攻撃力は見事であった。距離を保ったストレートを中心としたボクシングを高田が維持することができるか、パンチが大振りになり、隙が出てくるようだと高江洲にチャンスが広がってくる。
ミドル級
酒井 幹生(北海道/札幌工業) VS ジュリアン ジョンソン(沖縄県/宮古総合実業)
昨年の国体3位の酒井と、九州大会決勝の再戦で雪辱を果たしたジョンソンの南北対決となる。前後左右のフットワークもよく多彩な重量級らしからぬ戦い方ができる酒井に対して、巧みな左右の上体の動きからタイミングのよい右を好打するジョンソンの対戦となるが、どちらが相手を自分の戦い方に巻き込むかが勝敗の分かれ目になる。